オーストラリアではこの日が「絶滅危惧種の日」(National Threatened Species Day)として制定されている。
この記念日は、1936年(昭和11年)9月7日、オーストラリア・タスマニア州のホバート動物園(Hobart Zoo)で飼育されていたフクロオオカミの最後の一頭が死亡し、フクロオオカミが絶滅したことに由来する。
そのフクロオオカミはベンジャミン(Benjamin)と名付けられていた。フクロオオカミが絶滅してから60年後の1996年(平成8年)にこの記念日が制定された。絶滅危惧種に対する理解を深めてもらうことが目的。
この日は脅威にさらされている生存の動物や植物、生態系に目を向け、現在および将来にわたりそれらを保護する方法について考える日である。また、この日は絶滅危惧種を救うために行動する保護活動家や研究者、ボランティアなどを称える日でもある。
フクロオオカミ(袋狼)は、オーストラリアのタスマニア島に生息していた、哺乳類フクロネコ目フクロオオカミ科に属する大型肉食獣。コアラやカンガルーと同じ有袋類でありながらオオカミにあたり、言わば「袋を持つオオカミ」である。
英語では一般的にサイラシン(Thylacine)と呼ばれる。タスマニアオオカミ(Tasmanian wolf)の別名がある他、背中にトラを思わせる縞模様があることから、タスマニアタイガー(Tasmanian tiger)とも呼ばれる。
フクロオオカミは、かつてオーストラリア全土に分布していたが、気候変動による乾燥化などを原因としてタスマニア島にのみ生息するようになった。その後、大航海時代が訪れると、ヨーロッパから入植者が住み着くようになり、家畜のヒツジなどを襲うフクロオオカミは徹底的な掃討が行われた。
特徴的な大きな口とトラのような模様を持つフクロオオカミは狩猟の対象となり、懸賞金がかけられた時期もあり、タスマニア島で2000頭を超える個体が捕殺された。
そして、上記のように1936年(昭和11年)にホバート動物園で飼育されていた最後の一頭が死亡し、フクロオオカミは絶滅した。それ以降も野生のフクロオオカミの目撃情報は度々あるが、映像や死骸などの物的証拠がなく、生存の確実な証拠はないままである。
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